復元された書斎全景  
 
復元された居間の一部。
新聞社・出版社の編集者、友人などと
ルンペンストーブを囲み語り合った。
ここを訪れた方は、生涯忘れることはないであろう。

串田孫一氏は大正四年(1915)東京に生まれた。

昭和十一年(1936)東京帝国大学文学部哲学科に入学、その頃から詩と散文などを書き、多くの山の雑誌などに執筆されていた。

串田孫一氏の生涯を言葉に表すことは到底できないし、それを計る基準も又ない。
あるとすれば、個々が蓄積された感性の美意識であろう。

その年輪の太さと確かな刻みを『串田孫一の仕事部屋』書斎・居間の復元として試みたが、到底その大きさと広さと深さは表現できない。

しかし復元された書斎は宇宙に輝くひとつの星として、鮮明に見つめることが出来たらと願っている。

●串田孫一(くしだまごいち)
大正4年11月12日〜平成17年7月8日(1915〜2005)
昭和〜平成時代の哲学者、詩人、随筆家。東京生まれ。東京帝大卒。
1958年(昭和33)、尾崎喜八らと山の文芸誌『アルプ』を創刊。1983年(昭和58)に終刊するまで編集責任者を務めた。1965年(昭和40)からはじめたFMラジオ番組『音楽の絵本』は1500回をかぞえた。
著作は膨大な量に上り、山岳文学、画集、小説、人生論、哲学書、翻訳など多岐にわたる。初見靖一の筆名をもつ。
詩集『羊飼の時計』、『山のパンセ』などが主著。

 

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